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福井 崇人 電通ソーシャル・デザイン・エンジン クリエーティブ・ディレクター 2025年の世界を想像して、いまやれることをみつけていく。

2025年までに持続可能な社会を実現することを目標にしたNPO「2025 PROJECT」の活動について福井崇人さんにききました。

――トラ保護活動「Tigers Save Tigers!」キャンペーンのきっかけはどういうことだったのですか。

アジアに野生のトラが5,000頭しかいないっていうことを新聞の記事で知って、それは大事件だなと思ったんですね。どこの動物園にだってトラがいるし、トラの名前が付いてる会社もたくさんあるのに、たった5,000頭しかいない。緊急事態なのに世の中的には非常にのん気にしてる。そのギャップは非常にゆゆしきことだなと思って、クリエーティブのアイデアで突破できるのではないかと。

まず、トラの保護活動を行っているNGOを探しました。ほとんど断られてしまったのですが、ようやく日本でトラ保護の活動を展開するJWCS(野生生物保全論研究会)にご協力いただけることになりました。

一方で、当時阪神タイガースの監督だった岡田彰布さんから社会貢献活動をしたいというお話をいただいて、岡田さんのポケットマネーで始まったわけです。

 

――「Tigers Save Tigers!」への反響はいかがでしたか?

取り上げられたメディアの数は100以上ですし、予想外でした。阪神タイガースの球団にご協力いただいて、甲子園球場で開催された巨人-阪神戦や中日-阪神戦の際にバックスクリーンでPR映像を流したり、トラ保護のメガホンやうちわなどを球団職員の方々の手で入場したファンに配布していただきました。そのほか、球団名でプレスリリースを出していただいたり、岡田さん自身が広告塔というか、メディアになってくださって、スポーツ記者にPRしていただいたり、寄付をいただいた方にオリジナルバッジを配っていただいたりしました。

「阪神が1勝したらトラ保護レンジャーにレンジャーキットを1つ寄付する」っていうことで、阪神は3年間で240勝しましたから、240人のレンジャーキットが寄付されたというのが直接的な成果です。

――ソーシャルの魅力については、どのようにお考えになっていますか。

ソーシャルって、本当に純粋な意味でやるとすごく友だちが増えるっていうか、利害関係がないから一気に人脈が増える。以前は一枚のポスターのデザイン作業に精一杯でしたが、ソーシャルに目覚めてからは、「社会をデザイン」することを意識し始めました。デザインやアートやコミュニケーションの力で社会を変えれる?平和を訴える?貧困や差別に苦しむ人を救える?そんな魔法のようなことができるかもしれないというのがソーシャルデザインの魅力です。

プロフィール

福井 崇人

1967年兵庫県尼崎市生まれ。金沢美術工芸大学卒業後、電通に入社、クリエーティブディレクター・アートディレクターを務める。カンヌ、アドフェスト、ニューヨークADC、ロンドン国際広告賞、ADC賞、毎日広告デザイン賞など、国内外のデザイン賞の受賞歴多数。難民キャンプに古着を送るプロジェクト、消灯プロジェクト、野生トラ保護プロジェクト、ラブケーキプロジェクト、COP10などでソーシャルアクトを起こす。2003年、環境省「環の国くらし会議」分科会メンバー。2005年、NPO2025PROJECT( www.2025.jp)発起。現在 電通ソーシャル・デザイン・エンジンのチームリーダー。

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