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ゲストインタビュー#009 (後篇)

ゲストインタビュー#009(後篇)菅谷亮介さん 多国籍チームが世界中の社会問題を解決していく。

ベトナムやラオス、タイなどにおける実践的なプログラムを通じて、グローバルに活躍できる人材の育成をめざすvery50。代表理事の菅谷亮介さんに、日本における社会問題やこれからの展望についてうかがいました。

マーケティングと人事から企業や社会を変えていく

最近は、企業のマーケティング部門と人事部門から依頼が来ています。マーケティング領域での依頼の多くは、アジア新興国の貧困層~中間層(年収1,500$~5,000$)のニーズを掘り起こし、クライアントのコア技術を使った商売、仕組みを構築してほしいというものです。

化学メーカーから依頼があったミャンマーの事例をご紹介します。ミャンマーに限りませんが、東南アジアでは激しいスコールが降りますので、錆びたり朽ちたりして雨漏りのする屋根が多いのです。そのため室内でカビが生えやすく、居住者が病気になるケースが多々あります。そこで、クライアントの持つ技術の「防錆」に着目し、雨漏りを防ぐ特殊テープの開発提案~販路設計を考えました。このように、クライアントの技術と地域の諸問題とのマッチング、機能性・デザイン性を考慮した商品設計、流通や価格設定といったマーケティング上の課題について企業と協働しています。

もうひとつは人事領域です。幹部候補社員のリーダーシップ研修として、アジア新興国における実践的なトレーニングの場としてMoGを活用していただく機会が増えました。日本人だけではなく米国や韓国など海外のメンバーも一緒に、多様性に富んだMoGチームのなかでリーダーとしての総合力を磨いていただきます。そのほかにも、新入社員や内定者の研修の場としてMoGの仕組みを使っていただくこともあります。MoGの参加者から、「視野の幅と判断の選択肢が増えた」、「経営者視点で“当事者意識”を持って考え行動するようになれた」といったような感想をいただいており、近い将来、彼らが社内で重要な立場になったときにさまざまな社会側面の持続可能性を考慮した英断を下せる人材に育ってくれると思います。

これからは、企業への提案も増やしていきたいと考えています。多くの企業ですぐれた人材がMoGの学びでマインドセットとスキルセットに変化を起こしてくれれば、大きな成果(インパクト)を企業と社会にもたらすことができるのではないでしょうか。

  • MoGを行っていない社会起業家とのネットワークも広く
  • アントレプレナーたちとも議論

MoGが世界中の社会問題を解決していく

これからの活動では、very50はパートナーの幅を広げていきたいと考えています。最近では、ハワイで経済的に大きな成功を収めた事業家グループであるHAPA(Hawaii Asia Pacific Association)と提携をしました。ハワイには、ミクロネシア、アメリカ、そして和の文化が混ざり合っており、それらの文化のハーモニーを保ちながら持続可能な経済発展を遂げてきたという自負があります。そういった調和の心をハワイ語で「LOKAHI(ロカヒ)」というそうですが、いまの多様な世界のなかで「ハワイが持つ調和の心を伝えることには大きな意義がある」というHAPAの思いに共感し、MoGで共働することになりました。その成果で、この4月からハワイ大学でMoGが正式に単位認定されることになりました。これまで以上に、MoGへの参加者が日本人だけではなくなりますので、国境を越えていろいろな国の人たちがチームを組み、世界中のあらゆる問題に対して取り組んでいく仕組みをつくっていきたいと思っています。

僕らvery50のミッションでもある「“自立した優しい挑戦者”を増やすことで世界をもっとおもしろくしたい」という思いが6年目にしてようやく花を咲かせ始めたように感じています。

プロフィール

菅谷亮介(すがやりょうすけ)

1979年生まれ、東京都出身。高校在学中に、某音楽レーベル主催のオーディションに合格。その後、大学時代を通じ、プロのキーボーディストとしてエンターテインメント業界に携わる。学業と音楽生活の一方、カンボジアを中心に世界の医療分野における国際協力を垣間見る。大学卒業後は音楽から離れ、自動車関連会社、コンサルティング会社を経て、2007年末からメキシコと米国の社会事業を取り扱う起業家のもとで実務を伴うビジネスプランナーとして修行。2008年6月より、日本と世界の問題を教育の力で解決する仕組みをつくるためにvery50を起ち上げ、世界中(主にアジア)でさまざまなプロジェクトを手掛ける。

・英国外務省British Council/Asia Climate change leader選出(2010年)
・インドネシア Binus University/Guest lecturer歴任(2011年)
・Hawaii Asia Pascific Association 日本代表選出(2012年 )

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