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ゲストインタビュー #006 (後篇)

ゲストインタビュー#006(後篇)中村俊裕さん 私たちの成功事例を、国際機関に拡大規模で模倣してもらう

技術を保有する企業や大学、それを求める現地パートナー、そしてプロジェクトを支援する寄付者の3者をつなぐ取り組みが、米国NPO法人『コペルニク』を核として、さらなる新しい「共創」を生み出している。国際機関をも巻き込みはじめた『コペルニク』の、秘められたもう1つの役割に、中村俊裕氏は大きな可能性を見出だしている。

——つまり『コペルニク』そのものを、企業や援助機関のこれからの事業を占う試金石にしてもらうということですか?

中村 そのとおりです。とくに援助機関に対する私たちの存在意義は、決して小さくないと自負しています。やはり途上国支援には、国連に象徴される国際機関の役割が極めて重要なのですが、こうした機関の活動は規模が大きいだけに、そうそう失敗もできません。そこで『コペルニク』がリスクを取ってトライを重ね、その成功事例を国際機関に10倍、100倍の規模で模倣してもらうことが大事だと考えています。現にユニセフなど、国際機関からの照会も頻繁です。そのためにも、プロジェクト効果の測定や、その過程で得られた様々なデータを収集・分析していくことが、これからの私たちの活動において、とても大きな意味を持ってくると考えています。

——もはや『コペルニク』の存在自体が、「共創」と言えそうですね。

中村 そうかもしれません。使えるリソースを有機的につなぎ、途上国の貧困問題を解決することが『コペルニク』の目的ですから。日本では途上国の問題というと、どこか遠い国の出来事と思われがちですが、ますますグローバル化する国際社会において、日本だけが単独で存在することなど、もはや不可能となっています。こうした状況下では、途上国の支援は、私たちの生態系を動かしていくことと同義。そうであるなら企業も人も、もっと積極的に途上国に関与し、地球規模で好影響を与えられたほうが良いですよね。日本の企業、そして日本人には、そのポテンシャルが十分にあると私は信じています。

cotas共同取材 http://cotas.jp/

(文:宮澤英伸 写真:秋山まどか)

プロフィール

中村俊裕(なかむら・としひろ)

米国NPO法人『コペルニク』共同創設者兼CEO。マッキンゼー&カンパニーを経て、国連に勤務。東ティモールやシエラレオネなどの途上国で、国際開発援助機関の事業に従事。2010年2月に『コペルニク』を立ち上げる。

[米国NPO法人コペルニク] http://kopernik.info/ja/

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