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ゲストインタビュー #003 (後篇)

ゲストインタビュー#003(後篇)
菅原 聡さんGLOBE PROJECT 代表 兼業でも、できることはたさんある

大学在学中に訪れたカンボジアでの体験をベースに、さまざまなスポーツ事業を通して社会問題の解決を図る“GLOBE PROJECT”を設立した菅原聡さん。サラリーマンとして忙しい毎日を送るかたわら、地雷問題の解決や被災地復興支援の活動をつづける菅原さんに、活動のきっかけやこれからをお聞きしました。

ひとりではなにもできないと思うなら、力を貸してほしい

自分ひとりだけでは何もできませんが、「こんなことしたい」というときに、同じ年代の、いろいろな会社にいる人たちに相談すると、「こんな方法もあるよね」「こんなふうに共同してみようよ」といったアイデアを出してくれました。つながりがいろいろな可能性を広げてくれる。もし、自分ひとりで何もできないなと思っている人がいたら、ぜひ力を貸してほしいと思います(笑)。

2011年僕は、「世界経済フォーラム(ダボス会議)」によってつくられる、世界140カ国の若手リーダーのコミュニティ「Global Shapers Community(GSC)」の日本のメンバーに選ばれました。GSCのメンバーは20代を中心とした若者で、世界の公益のために起業家精神をわかちあえる人、将来社会リーダーとしてのポテンシャルがある人として期待されています。

いま、世界の人口は約70億人ですが、実はその半分以上、35億人以上が20代以下なのですね。日本では高齢化ばかりが強調されますが、世界はむしろ若返っていて、経済界のトップたちも「20代の意見を聞き入れないとうまくいかない」という危機感を持っているといいます。そうした話を聞くと、「あ、世界はいまそうなっているんだ」と思いますよね。

僕はGSCに参加させてもらっているだけですが、ほかのメンバーは事業を成功させている人ばかり。世界の流れをみると、事業はもっともっと大きくないといけない。GLOBE PROJECTなんてまだ小さいですし、だれも知らない。株式会社でもNPOでも、かたちはなんでもよいのですが、規模が大きくて影響の範囲が広くなければ意味がないと思っています。それがこれからの僕たちの課題です。

GLOBE PROJECTの活動では、いまだにどうやったらお金がつくれるのかが見えないのですが、リクルートではお金になるようなしくみをつくるという部分で勉強しているので、いつかうまくリンクさせたい(笑)。たとえば、医療の分野でなら、フィリピンやマレーシア、インドネシアの看護師さんをたくさん日本にきてもらうビジネスがうまくいけば、途上国における貧困問題と日本における医療従事者不足問題を一挙に解決できるのではないか、と思っています。

どうやって時間をつくるかですが、GSCメンバーの1人は、投資銀行に勤務しながら、マイクロファイナンスと教育プロジェクトによって貧困を撲滅するためのNPOを設立し運営しています。他のメンバーも弁護士や税理士、サラリーマンをしながら、活動はパートタイムでやっています。1週間に1時間だけでも、プロ同士がスカイプなどでミーティングをすれば、ものすごい力になったりする。そのぐらいの時間だったら忙しくてもなんとかなるのではないでしょうか。みなさんに伝えたいのは、「社会的課題の解決をめざすからといって、みんながみんな本業を辞める必要はない」ということです。「兼業でも、できることがたくさんあるんだ」と、多くのみなさんに知ってもらいたいなあと思っています。

Jリーグとの提携が始まった“KICK THE MINE CUP”、東京ヴェルディや横浜マリノス の 開催が決まっている。また、菅原さんはこの8月、カンボジアの地雷原視察に出掛けるとい う

プロフィール

菅原 聡

1983年生まれ。早稲田大学在学中に世界一周の旅に出る。東南アジア、中央アジア、ヨーロッパ、東欧、中東、アフリカ、アラスカなど各地のNGOや国連機関でボランティアをし、スポーツを通して社会問題を解決するGLOBE PROJECTを立ち上げる。2008年、㈱リクルート入社。2011年に世界経済フォーラム(ダボス会議)が選ぶ日本の20代30代の若手リーダー、グローバル・シェーパーズ・コミュニティに選抜される。

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