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ゲストインタビュー #001 前篇

本田 亮さん クリエーティブ ディレクター/環境マンガ家
あらゆる社会問題をマンガにして分かりやすく伝えたい

20年以上も前から環境問題に取り組んできたクリエーティブディレクターの 本田 亮さんに、環境マンガや「ソーシャル」に対する意識などについておう かがいしました。

日本中を巡回するエコノザウルス

エコノザウルスに関しては、盛大にやっていた時期もあれば、細々とやっていた時期もあるんだけど、10年ぐらい前からは「エコノザウルスをオープンにしちゃおう」ということにしました。すでに300枚くらいのエコノザウルスがあって、そのうち200枚ぐらいが額に入っている。それだけで家が潰れそうな状態なんだけど(笑)、地方のNPOやNGOが環境に関するイベントなどを開催するときに無償で貸し出している。いまのところ年に3、4回程度だけど、「うちは80点規模でお願いします」「うちは100点飾れます」「うちは30点ぐらいで」とか声が掛かってくる。この3月は、五島列島の小学校を巡回しているところですね。

展覧会の会場によくアンケート用紙が置いてありますけど、僕の展覧会ではアンケートに答えてくれる人の数がものすごく多い。それと、1枚1枚のマンガの前で立ち止まる時間が長いかもしれない。普通の展覧会だとパッパと見ていくけど、僕のマンガにはシリアスなデータが入っていたりするから、「このマンガはどういう意味なんだろう?」「何かおもしろいけど、笑っちゃっていいのかな?」っていう感じで、見ている人が立ち止まってしばらく見ていたりする。だから、会場に入ってから出て行くまでの時間がすごく長いっていうか、見てる時間が長いっていう特徴があるかもしれない。本当は、エコノザウルスをデジタル化したいんだよね。1コママンガだから、デジタルで動くとよりおもしろいし、データもどんどん新しくできるし、デジタル化っていうのもいいんじゃないかなと思ってる。

あらゆる社会問題をマンガにして分かりやすく伝えたい

エコノザウルスは環境問題だけど、本当はあらゆる社会問題でやりたい。池上彰さんがむずかしいニュースなをすごく分かりやすく解説していますよね。それと同じように、むずかしい問題を分かりやすいマンガにして展示するようなかたちを、いろいろなジャンルでやりたい。

ワーク&ライフ・バランスの問題や児童虐待の問題でも、未来のエネルギー問題でもいいかもしれない。社会問題シリーズみたいな感じで、すごくやりたいところなんですけどね。社会問題って、お得意さんからいただくオリエン資料と同じなんですよね。オリエン資料は「私たちにはこんなにたくさんいいたいことがあります」っていう感じでボリュームも多いし、ものすごくむずかしいじゃないですか。そのなかから「こういうことをいったほうがいい」というものを抽出して、人びとに届くようなかたちでおもしろくするというのがCMだと思うのだけれど、それを社会問題でやりたいということですね。

社会問題っていうのは、むずかしければむずかしいほどアイデアが生きるし、おもしろくなるし、チャレンジする価値も高い。だから、社会問題系のマンガを今後のメインテーマにしたいなと思ってるんですけどね。

 

プロフィール

本田 亮

1953年3月30日、東京に生まれる。東京都小平市在住。日大芸術学部写真学科卒業。学生時代は写真家をめざすものの大きく進路変更し広告代理店にCMプランナーとして就職する。以後、「ピッカピッカの1年生」など数多くのヒットCMを制作。1990年に突然環境問題に目覚めイラストを描き始める。素人の初歩的失敗を重ねながら「環境マンガ(エコノザウルス)」にたどり着く。以後、日本各地で環境マンガ展を開催しメディアでも連載を重ねる。

趣味はアウトドアスポーツ。海に潜り、山に登り、川を下ることが大好き。

主な著書に『環境マンガ集 エコノザウルが行く!』(学研)『あんたも私もエコノザウルス』(小学館)『サラリーマン転覆隊的焚き火料理』(小学館)などがある。また、CMプランナーとして「カンヌ銀賞」、写真家として「APA賞」、漫画家として「読売国際マンガ大賞優秀賞」などの受賞歴がある。

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