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ゲストインタビュー #001(前篇)

本田 亮さん クリエーティブ ディレクター/環境マンガ家
あらゆる社会問題をマンガにして分かりやすく伝えたい

20年以上も前から環境問題に取り組んできたクリエーティブディレクターの 本田 亮さんに、環境マンガや「ソーシャル」に対する意識などについておう かがいしました。

エコノザウルスはいかにして生まれたのか

僕が「エコノザウルス」を描き始めたのは23年くらい前のこと。その頃は、ソーシャルなんて言葉はまったくなかったけど、いろいろな広告をつくって、商品を売るためのお手伝いをしているなかで、なにか、自分のなかが非常にアンバランスだなって思った。世の中をよくする活動をしているのではなくて、消費を刺激するばかりの人間になっちゃって、ちょっと後ろめたいなって思ったのがきっかけですかね。

そのときに、自分が培ってきた技術を、社会をよくするメッセージとして伝えることに生かせないかなと。それまでは商品のおもしろさばかりを伝えてきたわけだけど、商品のおもしろさじゃなくて、世の中をよくするためのメッセージを、広告という技法を使って伝えることができないかなと考えるようになった。

当時、湾岸戦争による環境破壊が進んでいたこともあって、「環境マンガを描こう」と思ったということもあったし、ごく普通の人びとが知るにはちょっと気が重たいんだけど、やっぱり知らなきゃいけない事実とか、そういうものをむずかしい新聞の紙面とかじゃなくて、ものすごくやさしくして、敷居の低いかたちでみんなに届くようなメッセージにすることができないかなと。そういうのって、実は広告クリエーターが得意なところじゃないか。それまでCMに注いできた情熱を社会問題に注いで、社会問題をやさしく楽しく、分かりやすく届けるという手法をマンガを使ってやってみようと思ったんだよね。

そうして生まれたのが、経済を食べて肥大化した恐竜「エコノザウルス」。エコノザウルスというのは人間のことなんだけど、人間もいつかは恐竜と同じように絶滅してしまうかもしれない。人間が絶滅してしまったとき、次の生物が人間のことを何て呼ぶだろうかって考えてみたら、経済ばっかり食って、成長ばっかり望んで、環境を破壊した挙句に絶滅したとしたら、たとえば「エコノザウルス」と呼ばれるのじゃないだろうかと。

それで、人間がエコノザウルスにならないためにはどうしたらいいかっていうマンガを描こうと考えて、1992年に『環境マンガ集 エコノザウルスが行く! 』(学研)を発表したんだよね。

 

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